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秋らしい季節になりました

東海地方でも最低気温が20度をきり、涼しくなってきました。11月中には、10度を切る日も出てくるようです。近所の公園の銀杏の葉も、かなり黄色に変化してきました。

渡り鳥の世界でも、(日本で夏を過ごしたツバメに代表される)夏鳥は若鳥と一緒に、南下を終え、(シベリアや中央アジア等で夏に繁殖を終えた)旅鳥や冬鳥は、日本を通過、あるいは日本で越冬するために飛来してきています。カモ類では、日本に留鳥として夏もいるカルガモに加えて、コガモ、オナガガモ、ヒドリガモなどの冬鳥が、越冬のため、続々と日本に飛来してきています。ヒタキ類では、日本で越冬する代表的な冬鳥であるジョウビタキの鳴き声が、あちこちから聞こえてくるようになりました。

アサギマダラ(浅葱斑、Parantica sita)@のんほいパーク。のんほいパークの植物園内にあるフジバカマの花に毎年やってきてくれます。豊橋の秋の風物詩ですね。旅鳥ならぬ旅蝶です。
アサギマダラ(浅葱斑、Parantica sita)@のんほいパーク
カワセミ翡翠、翡翆、魚狗、川蟬、Alcedo atthis)@泉の森
カワセミ翡翠、翡翆、魚狗、川蟬、Alcedo atthis)@泉の森。カワセミ、飛びます!
ジョウビタキ(尉鶲、常鶲、Phoenicurus auroreus)@のんほいパーク
オナガ(尾長、Cyanopica cyanus)@泉の森
ヒドリガモ (緋鳥鴨、Mareca penelope)@幸公園。(冬鳥の)ヒドリガモを見ると秋だなあと感じます。
エゾビタキ(蝦夷鶲、Muscicapa griseisticta)@伊良湖岬

残暑続いてます

今年の8月は、乾燥して暑い日が続きました。その後、台風が来て、しばらく雨が降り、ちょっとだけ涼しくなりました。台風が去って、9月になりましたが、まだまだ残暑が続いています。自然観察は、昼間の猛暑を避け、できるだけ早朝や夕方に行っています。9月になって、花、鳥、むしなどが、着実に秋に向かって様子が変わってきたなあ、と実感しています。

カササギ、magpie, Pica pica)。おなかが白く、背中の羽がコバルト色、尾羽に濃いメタリックな緑が混じっていて、とても美しいなあ、と感じました。かつてアイルランドのTrinity Collegeの芝生で観たことがあります。世界に広く分布している野鳥ですが、日本では、局所的にしか観察できません。

カササギ
、magpie, Pica pica
ウズラシギ(鶉鴫、sharp-tailed sandpiper, Calidris acuminata), 国際的に絶滅危惧Ⅱ類に分類されます

ウズラシギ
(鶉鴫、sharp-tailed sandpiper, Calidris acuminata
キリアイ(錐合、broad-billed sandpiper, Limicola falcinellus)、ウズラシギもそうですが、キリアイなど、シギやチドリの仲間が干潟で観察できるということは、「秋」がはじまっていることを意味します。このような旅鳥は、春に南半球から、日本や中国を経由して、夏に北極に近い場所で繁殖活動を行い、秋になると、再び、日本や中国を経由して、南半球まで旅するパターンが多いです。小さい野鳥ですが、猛烈な飛行距離で移動するエネルギーを必要とし、いろいろな国の干潟で、干潟の土の中の生物を食べながら、羽休めし、エネルギーを蓄積しているのでしょう。我々は、その一端を観察させてもらっていることになります。

キリアイ
(錐合、broad-billed sandpiper, Limicola falcinellus
コアオアシシギ(小青足鴫、Tringa stagnatilis), ダイゼン(大膳]Pluvialis squatarola), アオサギ(青鷺、蒼鷺、Ardea cinerea)@東三河
ハマシギ(浜鷸 、Dunlin, Calidris alpina
ハマシギ(浜鷸 、Dunlin, Calidris alpina
トウネン(当年、 rufous-necked Stint, Calidris ruficollis
オバシギ(尾羽鷸、great sandpiper, Calidris tenuirostris)、国際的には絶滅危惧IB類に分類されています

オバシギ
(尾羽鷸、great sandpiper, Calidris tenuirostris
オオメダイチドリ・幼鳥(大目大千鳥、greater sand plover, Charadrius leschenaultii)、他のチドリとは異なり、繁殖は中央アジアで行われる珍しいパターンのチドリです。以下のメダイチドリと比較して、嘴が頭部の直径の半分以上ある点で識別しています。また、チドリ類の中で、かなり大きいので目立ちます。
メダイチドリ幼鳥(目大千鳥、Medai Plover, Charadrius mongolus)。オオメダイチドリの幼鳥に似ていますが、体全体の大きさが、オオメダイチドリに比べて小さいのと、嘴が短いので、たぶん、メダイチドリの幼鳥だろうと判定しています。
メダイチドリ・成鳥(目大千鳥、Medai Plover, Charadrius mongolus)。成鳥だと胸の付近が橙色になります。
メダイチドリ・成鳥(目大千鳥、Medai Plover, Charadrius mongolus
ダイシャクシギ(大杓鷸、Eurasian Curlew, Numenius arquata)、おなかの部分の羽が白いので、ホウロクシギと区別できます。中央アジアから北欧にかけて繁殖活動する種類です。冬は日本のほかアジア沿岸部、南アフリカ沿岸部などで過ごすようです。
ホウロクシギ(焙烙鷸、Far Eastern Curlew, Numenius madagascariensis
チュウシャクシギ(中杓鴫、whimbrel, Numenius phaeopus)?
チュウシャクシギ 幼鳥?(中杓鴫、whimbrel, Numenius phaeopus
エゾビタキ(蝦夷鶲、Muscicapa griseisticta)。都市公園で「秋」の渡り鳥の一種であるエゾビタキが観察できました。ちなみに、エゾビタキは、「春」の渡りは、日本を通過しないことが知られており、観察できるのは、ほぼ「秋」だけです。遠い木の枝に一瞬、とまったところを撮影したので、証拠写真程度の解像度です。
クサシギ(草鷸、Green sandpiper, Tringa ochropus)@東三河。日本では旅鳥・冬鳥に分類されるクサシギですが、よく観察に行く河川では、意外にも初めて観察しました。
アオバト(緑鳩、Treron sieboldii)@東三河。アオバトは近くに来てくれることは稀なので、ラッキーな瞬間でした。留鳥ですが、主に8~9月に海辺に(海水を飲みに)よく飛翔してきます。3月にシンガポール植物園でアオバトによく似たコアオバトを観察していますが、アオバトは、日本、中国、台湾にしかいません。
ミズオトギリ(水弟切、Triadenum japonicum)@葦毛湿原、8~9月の夕刻に花が咲きます
ミズオトギリ(水弟切、Triadenum japonicum)@葦毛湿原、8~9月の夕刻に花が咲きます
ヒメミミカキグサ(姫耳掻き草、Utricularia minutissima)@葦毛湿原、絶滅危惧ⅠB類
ヒメミミカキグサ(姫耳掻き草、Utricularia minutissima)@葦毛湿原、絶滅危惧ⅠB類
オニノダケAngelica gigas)@葦毛湿原
ワレモコウ吾亦紅、吾木香、吾妹紅、Sanguisorba officinalis)@葦毛湿原
ホンゴウソウ(本郷草、Andorius japonica)@葦毛湿原
ハンミョウ(斑猫、斑蝥)(beetle, Cicindela japonica)@葦毛湿原。この時期、葦毛湿原に行くたびに、ハンミョウを探しています。

真夏の自然観察

遅い梅雨入りのあと、あっという間に、梅雨明けを迎えました。夏の暑さを蓄えて、冬に放出するような技術ってできないでしょうかね?逆に、冬の冷たい空気を蓄えておいて、夏に開放するような技術ってできないでしょうかね?四季のある国の贅沢な発想かもしれません。

ノカンゾウ(野萱草、Hemerocallis fulva)@葦毛湿原、「萱草の花とばかりやわすれ草」来山「今宮草」
トウカイコモウセンゴケDrosera tokaiensis)@葦毛湿原、東海地方以西に分布
アゲハチョウ(ナミアゲハ)Papilio xuthus)@葦毛湿原
ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目 Ypthima argus)@横浜市
コウヤホソハナカミキリStrangalia koyaensis)@葦毛湿原、本種に似たヨツスジハナカミキリは全国で出会えますが、本種に関しては、自分は、葦毛湿原以外で出会ったことはありません。葦毛湿原が国有林として保護されていた歴史とも関連しているかもしれません。名前の由来は奈良県の高野山で最初に見つかったからのようです。本州と四国だけに分布します。
カワラハンミョウCicindela laetescripta)@遠州、環境省絶滅危惧IB類、かつて(戦前、戦後まもなくのころ)は全国の河川、海岸にいたそうです。砂地の減少とともに、一気に姿を消し、多くの都道府県で絶滅しています。
カワラハンミョウの分布、灰色が絶滅した都府県、たとえば東京都、大阪府、愛知県は絶滅しています。赤色やそもそも無色、水色の所も、ほぼ絶滅していると考えられます。橙色と黄色の都府県の一部の地域にかろうじて残存しています。自分が知る限り、割と多く生存していて、夏の間、行けばほぼ確実に観察できるのは静岡県と鳥取県だけです。残存のキーワードは砂丘があることです。http://jpnrdb.com/database/species/search/ からサーチできます。
カワラハンミョウCicindela laetescripta)@遠州、好物のおたまじゃくしを食べています。環境省絶滅危惧IB類
カワラハンミョウCicindela laetescripta)@遠州、環境省絶滅危惧IB類
ハンミョウ(斑猫、斑蝥)(Cicindela japonica)@葦毛湿原。日本にしかいない美しい昆虫です。日本各地の道路が舗装される前(1970年代まで)は、どこにでもいました。今は、舗装されていない低山の山道でしか、見かけません。葦毛湿原では、湿原中央の看板付近の地面あたりで7~9月に見かけます。土の道では、「道教え」として、「人の前へ、前へ、と道に沿って少しづつ、飛んでは止まる」と言う動作を繰り返すことで有名です。
コニワハンミョウCicindela transbaicalica)@遠州
オオシオカラトンボOrthetrum melania melania)@葦毛湿原
オニヤンマ(鬼蜻蜓、馬大頭、Anotogaster sieboldii )@葦毛湿原
ウチワヤンマ(団扇蜻蜒、 Sinictinogomphus clavatus)@葦毛湿原
ショウジョウトンボ(猩々蜻蛉、Crocothemis servilia mariannae)@葦毛湿原
ホオジロ(頬白、黄道眉、画眉鳥、Emberiza cioides)@葦毛湿原、葦毛湿原では、ウグイスとともに年中観察できる小鳥(留鳥)です。
エトピリカ(花魁鳥、Fratercula cirrhata)成長夏羽@葛西臨海水族館
エトピリカ(花魁鳥、Fratercula cirrhata)幼鳥@葛西臨海水族館、野生のものは、北海道道東でしか日本では見られません。
ウミガラス(海烏、Uria aalge)@葛西臨海水族館
ウミガラス(海烏、Uria aalge)@葛西臨海水族館

梅雨時の自然観察

東海地方では、6月21日にやっと梅雨入りが宣言されました。今年は正式な梅雨入りがとても遅かったようで、東海地方が梅雨入り前に、沖縄や南西諸島では、梅雨明けしていたという変わった現象が起きていたようです。

ブッソウゲ(ハイビスカス)(仏桑花、Hibiscus rosa-sinensis, rose of China, Chinese hibiscus)。南方系の植物ですが、豊橋なら「のんほいパーク」で、ほぼ年中観察できます。
アカスジベッコウトンボ(Neurothemis ramburii ramburii)
コハンミョウ(Myriochila speculifera speculifera)
アカショウビン(亜種 リュウキュウアカショウビン)(Halcyon coromanda bangsi)
アカショウビン(亜種 リュウキュウアカショウビン)(Halcyon coromanda bangsi)
リュウキュウコノハズク(琉球木葉木菟、Otus elegans)
アオバズク(亜種リュウキュウアオバズク(琉球青葉木菟、Ninox scutulata totogo)
エリグロアジサシ(襟黒鯵刺、Sterna sumatrana)
コグンカンドリ(小軍艦鳥、Fregata ariel)
ムラサキサギ(紫鷺、Ardea purpurea)
インドクジャク(印度孔雀、Pavo cristatus)
ズグロミゾゴイ(頭黒溝五位、Gorsachius melanolophus)
タマシギ(珠鷸、Rostratula benghalensis)
カンムリワシ(冠鷲、Spilornis cheela)
カンムリワシ(冠鷲、Spilornis cheela)

2024 初夏~梅雨時期の自然観察

雨の多い時期になってきました。時々、晴れると、気温がうなぎ上りになります。この時期は、早朝、地元の「葦毛湿原(いもうしつげん」に行くことが多いです。理由は、一年でもっとも変化を感じる時期だからです。

ノハナショウブ(野花菖蒲、Iris ensata または Iris ensata var. spontanea)@葦毛湿原。園芸種の花しょうぶの原種になります。野生です。
ハンカイソウ(樊噲草、Ligularia japonica )@葦毛湿原。一見、どこにでもありそうな花に見えますが、とんでもないです。学名にjaponicaとあることからも、最初に日本で発見され、命名されたものと思います。実際は、国内では、静岡以西の中部から九州までの西日本(の限定的な湿原周辺)にしか自生していません。
バイケイソウ(梅蕙草、 Veratrum oxysepalum var. oxysepalum)@葦毛湿原。湿地に自生していますが、自生地は限定的で、愛知県では、他の場所にもあるかもしれませんが、葦毛湿原でしか見たことがないです。
ルリシジミ(瑠璃小灰蝶、Celastrina argiolus)@葦毛湿原。めったに羽をひろげてくれません。湿原中央広場付近で、舞っていたので、じっと目で追いかけていたら、地面の石の上に止まり、羽を開いたので、絶好のシャッターチャンスに恵まれました。
ミドリシジミ(オス)(緑小灰蝶、Neozephyrus japonicus)@葦毛湿原。葦毛湿原手前の都市公園に、以前、古株のハンノキ(ミドリシジミの食樹)が多数繁茂している場所がありました。そこで毎年、安定的に観察できていたのですが、おそらく市の方針で昨年からハンノキを含む公園内のこんもりとしていた森の木々が大規模に伐採され、切り株だけ残る閑散としてつまらない公園になってしまいました。切り株だらけになっているので、子供たちが遊ぶこともできません。この公園にいたミドリシジミを代表とする希少な昆虫たちは、ほぼ絶滅したようです。市が管理する限り、仕方ないのかもしれません。今では、豊橋で安定的にみられるのは、葦毛湿原だけになったしまったような気がします。とはいえ、葦毛湿原も湿原上部の森の樹木が、昨年、大幅に伐採されました。こちらは湿原保護が理由と思われますが、こちらも切り株だらけな部分が葦毛湿原内にあり、ちょっと残念な気分になります。なんとか、うまく、ある程度の樹木を残しながら、湿原管理できないものでしょうか?たとえば、愛知県内なら岡崎市の北山湿地、長野県なら多数ありますが、特に八島ヶ原湿原、入笠湿原、戸隠の湿地などには、目を覆いたくなる切り株だらけの場所などどこにもなく、人が歩きやすい木道のある綺麗な湿原が整備されています。見習ってほしいなあ、と感じます。いつの日か、「全国湿原リスト」で検索して、葦毛湿原が登場する日を期待します。
ヒメヒカゲ(姫日陰、Coenonympha oedippus)@葦毛湿原。絶滅危惧種IB類。日本全国の湿地からいち早く姿を消してきました。幸い、葦毛湿原では採集禁止で保護活動しているので、毎年、観察できます。貴重ですね。湿原の木道周辺にも、年一回、この時期になると、ひらひらと舞っているので、写真撮影しやすいです。

2024春~初夏の風景

また春がきて、光がキラキラする季節になりました。今年は遅れていた桜も4月上旬に満開を迎え、5月中旬の現在は、葉桜に変わっています。
夏鳥のツバメやオオルリ、キビタキがさえずり、野山も海辺も、初夏の香りに満ち溢れています。東三河を中心に、春から初夏の風景を撮影してきました。

植物編

ハルリンドウ(春竜胆 Gentiana thunbergii)@葦毛湿原
キリシマツツジ (霧島躑躅、Rhododendron obtusum)@のんほいパーク
トキソウ(朱鷺草、鴇草、Pogonia japonica )@葦毛湿原、愛知県では絶滅危惧IB類
ホソバシャクナゲ(細葉石楠花、Rhododendron makinoi )@愛知県民の森、愛知県天然記念物
キリ(桐、Paulownia tomentosa)@吉祥山、かつて、日本中あちこちで桐を見かけましたが、最近はめったに見られない気がします。桐の紋章は歴史的に豊臣家の家紋としても有名で、花札にもありますが、我々には、パスポートの写真欄の右上にある桐のマークで有名ですね。
シャクヤク(芍薬、 Paeonia lactiflora)@のんほいパーク
シャクヤク(芍薬、 Paeonia lactiflora)@のんほいパーク
ナツハゼ(夏櫨、 Vaccinium oldhamii)@葦毛湿原、赤いスズラン形状の花がかわいいです

野鳥・鳥類編

キビタキ(黄鶲、Ficedula narcissina)@横浜市、市民の森。夏鳥で山野で繁殖する代表例
キジ(雉子、雉, Phasianus versicolor)@豊橋市 豊川河川敷
カモメ(鴎、Larus canus)@三河湾沿岸。ウミネコ(夏が主)、セグロカモメ(冬が主)、ユリカモメ(真冬が主)と違って、カモメは、当地方では、主として春先だけ観察できます。
コマドリ(駒鳥Luscinia akahige)@のんほいパーク
ツバメ(燕、玄鳥、乙鳥、Hirundo rustica)@豊橋市内。夏鳥といえば。
ヒバリ(雲雀、鸙、告天子、Alauda arvensis)@東三河、大学の住所が「雲雀ケ丘(ひばりがおか)」なので、昔はもっといたのでしょうね。東三河で出会う機会は少ないですが、それでも春先の繁殖期にもっとも出会える気がします。
キビタキ(黄鶲、Ficedula narcissina)@森林公園。夏鳥。葉が生い茂った暗い森に多いので、見つけるのは大変です。春先は、オスがさえずっているので、声と「黄色」を頼りに必死で探します。見つけると、とてもテンションの上がる小鳥の一種ですね。
キビタキ(黄鶲、Ficedula narcissina)@横浜市、市民の森。夏鳥
ホトトギス(メス)(鵑、Cuculus poliocephalus)@葦毛湿原。夏鳥
キジ(雉子、雉, Phasianus versicolor)@豊橋市内
イソヒヨドリ(オス)(磯鵯, Monticola solitarius)@三河湾沿岸
イソヒヨドリ(メス)(磯鵯, Monticola solitarius)@三河湾沿岸
エナガ(柄長、Aegithalos caudatus)@横浜市、市民の森
オオルリ(大瑠璃、Cyanoptila cyanomelana)@愛知県民の森。夏鳥
オオルリ(大瑠璃、Cyanoptila cyanomelana)@愛知県民の森。夏鳥
コアジサシ(小鯵刺、Sterna albifrons)@東三河。夏鳥。「求愛給餌」の瞬間です。ツバメは雨のこない軒先などに巣を作りますが、コアジサシは主に餌となる小魚が採取できる河川・海岸などの砂浜や砂利場に卵を産むので、子孫づくりは、ツバメより圧倒的に大変だと思います。カラスや人や風雨(環境変化)など、様々なものと戦ってるので、本当に、頭が下がります。少なくとも砂浜の環境保全の協力をしていきたいと思います。
コアジサシ(小鯵刺、Sterna albifrons)@東三河。夏鳥
ケリ(鳧、計里、水札、Vanellus cinereus)@東三河。ケリが田んぼにいる姿は地味ですが、飛翔時には白い翼が見えるので、いつか写真に撮りたいなあ、と思っていました。
カモメ(鴎、Larus canus)@三河湾沿岸。足が黄色で、嘴の先がウミネコのように黒くなっていません。同じカモメ属のウミネコ(主として夏)、セグロカモメ(主として冬)、ユリカモメ(真冬~春先)は季節は違いますが、よく出会うことができます。しかし、本種は意外と出会う機会が少なく、東三河では春先のみ見かけます。
セグロカモメ(背黒鴎, Larus argentatus)@三河湾沿岸。足がピンクです。
ユリカモメ(百合鴎、Chroicocephalus ridibundus)@三河湾沿岸。足が赤色です。夏は頭が真黒になります、目下、少し、黒くなりかけています。
アカエリカイツブリ(赤襟鳰、Podiceps grisegena)@三河湾沿岸。カモメ同様、春先だけ見られます
ホシハジロ(メス)(星羽白、Aythya ferina)@三河湾沿岸。春先まで残っていた冬鳥です。
スズガモ鈴鴨、Aythya marila L.)@三河湾沿岸。こちらも春先まで残っていた冬鳥です。左がメス、右がオス。
キンクロハジロ(金黒羽白、Aythya fuligula)@三河湾沿岸。こちらも春先まで残っていた冬鳥です。左がメス、右がオス。スズガモに似ていますが、よ~く見ると、かなり違います。

昆虫編

ニホンカワトンボ(Mnais costalis)@横浜市、市民の森
アサヒナカワトンボ(Mnais pruinosa )@葦毛湿原
ムカシヤンマ(昔蜻蜒、Tanypteryx pryeri)@葦毛湿原。葦毛湿原以外では、見たことがありません。初夏によく見られます。
ハッチョウトンボ(オス)(八丁蜻蛉、Nannophya pygmaea)@田原市。日本最小のトンボ。大きさは1円玉くらい。保護された一部の湿原だけで観測されます。豊橋で最も有名な葦毛湿原では見たことがありません。日本中、湿原の縮小とともに、どんどん減少しているとのうわさがあります。
ハッチョウトンボ(メス)(八丁蜻蛉、Nannophya pygmaea)@田原市

国際会議(ICMVA2024)にて

国際会議(International Conference on Machine Vision and Applications 2024: ICMVA2024)に参加し、口頭発表してきました。

会議は3月12日~14日までの3日間で、シンガポールで開催されました。出張を開始した日の日本の空港周辺は5度くらいの真冬なみの気温でした。一方、到着したシンガポールの昼間は35度くらいあり、会場近くの街並みをちょっと歩くだけで、汗だくになりました。昨年もほぼ同じ時期にシンガポールに出張していますが、街に若い人が多くて活気があるなあと感じます。同時に、シンガポールは、街中に7種類の鉄道路線(ほぼ地下鉄でMRTと呼ばれています)があり、エアコン完備で涼しく、綺麗で安全である点は、日本の大都会(東京、大阪、名古屋など)の地下鉄とほぼ同じ感覚で過ごせるので、居心地がいいなあ、と感じます。

会議の前後で、昨年同様、シンガポール唯一の世界遺産の植物園(Singapore Botanic Gardens)を散策してきました。

カバマダラ(樺斑、Danaus chrysippus
アオショウビン(青翡翠、Halcyon smyrnensis
アオショウビン(青翡翠、Halcyon smyrnensis
アオショウビン(青翡翠、Halcyon smyrnensis
ルリノドハチクイMerops viridis
ハリオハチクイMerops philippinus
コアオバト(小青鳩、Treron vernans
コアオバト(小青鳩、Treron vernans
シロハラウミワシ(白腹海鷲、Haliaeetus leucogaster
シロトキコウMycteria cinerea)、絶滅危惧IB類

冬の朝:雪原、海原、公園にて

冬が終わる前に、少しだけ雪が残る雪原に行ってきました。気温はだいたいマイナス10度。初見のユキホオジロに感動しながら、撮影を試みました。フォーカスが合う写真がなかなかとれず苦戦しました。同じ雪原から、遠くを見ると、オオハクチョウが数羽ごとの群れで渡ってゆく姿を観察できました。一方、都市公園で出会ったキクイタダキ(日本で最小の野鳥)も初見でしたが、木の枝上で何か動くものを撮影したら、たまたま写っていた感じでラッキーでした。まだまだ発見能力・撮影技術を鍛えないと駄目ですね。凍てつく寒さの中で活動する野鳥の生命力の凄さに感服しまくりです。総じて、冬の朝の雪原、海原、公園は、どこも肌を刺す寒さがありましたが、空気がとてもおいしいなあと感じました。やがて来る春を前に、もうちょっと冬を感じられたらと思います。

ユキホオジロ (雪頬白、Plectrophenax nivalis)
ユキホオジロ (雪頬白、Plectrophenax nivalis)
ユキホオジロ (雪頬白、Plectrophenax nivalis)
オオハクチョウ(大白鳥、Cygnus cygnus
オオハクチョウ(大白鳥、Cygnus cygnus
オオハクチョウ(大白鳥、Cygnus cygnus
オジロワシ(尾白鷲、Haliaeetus albicilla)、天然記念物
オオワシ大鷲、羗鷲、 Haliaeetus pelagicus)、天然記念物、絶滅危惧Ⅱ類
エトロフウミスズメ(択捉海雀、 Aethia cristatella
ウミバト(亜種 アリューシャンウミバト)Cepphus columba
ケイマフリCepphus carbo)冬羽
ケイマフリCepphus carbo)冬羽
ケイマフリCepphus carbo)冬羽
アカエリカイツブリ(赤襟鳰、Podiceps grisegena
オオセグロカモメ(大背黒鴎、Larus schistisagus
キクイタダキ(菊戴、鶎、Regulus regulus
キバシリ(木走、Certhia familiaris
メジロガモ(目白鴨、Aythya nyroca
メジロガモ(目白鴨、Aythya nyroca
アカハジロ(赤羽白、Aythya baeri)メジロガモとの交雑種?
ヒレンジャク(緋連雀、十二紅、 Bombycilla japonica
ヒレンジャク(緋連雀、十二紅、 Bombycilla japonica
ヒレンジャク(緋連雀、十二紅、 Bombycilla japonica

冬から春に向かって

2月も中旬を過ぎると、春の足音が徐々に聞こえてきます。10月ごろから日本(本州)にやってきていた冬鳥たちも、一部はすでに、移動を開始しています。まだ残ってくれている冬鳥たちを求めて、池、海、公園、山など、いろいろ出かけて自然観察を続けています。

マンサク(満作,万作,金縷梅, Hamamelis japonica)@東三河
メジロ(目白・繍眼児、Zosterops japonicus)@東三河、ウメジロ(梅+メジロ)
メジロ(目白・繍眼児、Zosterops japonicus)@東三河、ウメジロ(梅+メジロ)
カリガネ雁金Anser erythropus)@東三河
カリガネ雁金Anser erythropus)@東三河
シノリガモ(晨鳧、晨鴨、Histrionicus histrionicus)@東三河
クロガモ(黒鴨、Melanitta nigra)@東三河
タゲリ(田鳧、田計里、Vanellus vanellus)@東三河
タゲリ(田鳧、田計里、Vanellus vanellus)@東三河
カワウ河鵜、川鵜、 Phalacrocorax carbo)婚姻色@東三河
ハシビロガモ(嘴広鴨、Anas clypeata)@東三河
コガモ(小鴨、 Anas crecca)オス@東三河
コガモ(小鴨、 Anas crecca)メス@東三河
ハジロコチドリ(羽白小千鳥、Charadrius hiaticula)@東三河
ハジロコチドリ(羽白小千鳥、Charadrius hiaticula)@東三河
シロチドリ(白千鳥、Charadrius alexandrinus)@東三河
ハマシギ(浜鷸 、Calidris alpina)@東三河
ミユビシギ (三趾鷸、Calidris alba)@東三河
ニシオジロビタキ(西尾白鶲、Ficedula parva)@尾張
ニシオジロビタキ(西尾白鶲、Ficedula parva)@尾張

真冬の野鳥観察

元来、趣味として、植物の名前を覚えるために自己流で写真撮影をはじめました。その後、風景写真、昆虫写真を経て、野鳥写真など、幅広く撮影しています。野鳥写真をはじめるまでは、真冬といえば、寒いし外に出るのも億劫でしたが、野鳥を観察できる量的なピークが真冬なので、最近では、真冬に、完全防備して野鳥撮影に出かけるのが密かな楽しみになっています。ちなみに、真夏になると、ここ東海地方では野鳥はほとんど観察できなくなります。一方で、昆虫や植物は真夏を挟んで、春から秋まで多岐にわたって観察できるので、野鳥+植物+昆虫写真を趣味にすれば、年中写真撮影を楽しめることになります。

ここ最近は愛知県でも、最低気温がマイナスになる日が結構あります。先日、奥三河に出かけたとき、朝の外気温がマイナス6度くらいでした。吐く息が白くなりますが、それでも、朝日が射してくると、野鳥が元気に飛び回ってきます。以下にそんな真冬の野鳥をいくつか紹介します。ライファー(初見の野鳥)として、イスカに出会えました。氷点下4度くらいの愛知県内の山にいました。

イスカ(交喙、鶍、Loxia curvirostra)、赤いのがオス、一番下の黄色いのがメス
マヒワ(真鶸、Carduelis spinus
マヒワ(真鶸、Carduelis spinus
ユリカモメ (百合鴎、Chroicocephalus ridibundus)豊橋では、基本、12月~2月の真冬しか見られません
ユリカモメ (百合鴎、Chroicocephalus ridibundus
クイナ(水鶏、秧鶏、水雉、Rallus indicus)クイナは、本州南部では、典型的な冬鳥の一種ですが、普段は、湿地のヤブの中に隠れているのでなかなか遭遇できません。
カワセミ(翡翠、翡翆、魚狗、川蟬、Alcedo atthis)カワセミは冬鳥でなく、留鳥ですが、真冬にもっとも見つけやすいです。理由は、(真冬は完全に落葉した樹木の)枝にとまって獲物を探す習性があるからです。
カワセミ(翡翠、翡翆、魚狗、川蟬、Alcedo atthis)エビ(?)を捕まえたようです。
オシドリ(鴛鴦、Aix galericulata)動物園でも観察できますが、やはり野生のオシドリはいいですね。

オシドリ
(鴛鴦、Aix galericulata)オスのカラフルさには圧倒されます。RGB、光の3原色をすべて含んでいて、どうしてこんな綺麗な野鳥が地球に誕生したのかと、見るたびに不思議な感動に包まれます。ちなみに、本来、オシドリは、日本周辺の東アジア地域でしか観測できません。アメリカ大陸には、類似種のアメリカオシがいます。
スズガモ(鈴鴨、Aythya marila )オス。スズガモは通常、海でのみ観察できる冬鳥です。豊橋のある渥美半島では、こういった海にいる冬鳥も観察できるので、ありがたいです。
スズガモ(鈴鴨、Aythya marila )メス
ヨシガモ(葦鴨、Anas falcata)ヨシガモは、東アジアと極東ロシア付近だけに分布する野鳥で、東海地方では、典型的な冬鳥です。カナダのバンクーバーに行って、冬鳥を観察した経験から、オナガガモ、オカヨシガモ、マガモ、ハシビロガモなど、日本でも普通に見られるカモがカナダでも観察できる反面、ヨシガモ、トモエガモなどは全く見られないので、本当に貴重なんだなあ、と実感しました。個人的には、最近は豊橋周辺の海でよく観察していますが、淡水域にも、本来は飛来するカモです。ほかのカモ類と比べ絶対数が少ないこともあり、世界的に準絶滅危惧種に指定されています。
ヒメウ(姫鵜、Phalacrocorax pelagicus)環境省では絶滅危惧IB類に分類されています。こんな希少な冬鳥が豊橋周辺の海で観察できるのは、驚きです。
ウミネコ(海猫、Larus crassirostris)がセグロカモメ (背黒鴎, Larus argentatus)に追われてとまっていた場所を追われている様子。足の色が黄色なのがウミネコ、ピンク色のほうがセグロカモメ
ウミアイサ(海秋沙、Mergus serrator)オス、名前の通り、海にいる冬鳥の一種です。
ウミアイサ(海秋沙、Mergus serrator)メス