真冬の野鳥観察

元来、趣味として、植物の名前を覚えるために自己流で写真撮影をはじめました。その後、風景写真、昆虫写真を経て、野鳥写真など、幅広く撮影しています。野鳥写真をはじめるまでは、真冬といえば、寒いし外に出るのも億劫でしたが、野鳥を観察できる量的なピークが真冬なので、最近では、真冬に、完全防備して野鳥撮影に出かけるのが密かな楽しみになっています。ちなみに、真夏になると、ここ東海地方では野鳥はほとんど観察できなくなります。一方で、昆虫や植物は真夏を挟んで、春から秋まで多岐にわたって観察できるので、野鳥+植物+昆虫写真を趣味にすれば、年中写真撮影を楽しめることになります。

ここ最近は愛知県でも、最低気温がマイナスになる日が結構あります。先日、奥三河に出かけたとき、朝の外気温がマイナス6度くらいでした。吐く息が白くなりますが、それでも、朝日が射してくると、野鳥が元気に飛び回ってきます。以下にそんな真冬の野鳥をいくつか紹介します。ライファー(初見の野鳥)として、イスカに出会えました。氷点下4度くらいの愛知県内の山にいました。

イスカ(交喙、鶍、Loxia curvirostra)、赤いのがオス、一番下の黄色いのがメス
マヒワ(真鶸、Carduelis spinus
マヒワ(真鶸、Carduelis spinus
ユリカモメ (百合鴎、Chroicocephalus ridibundus)豊橋では、基本、12月~2月の真冬しか見られません
ユリカモメ (百合鴎、Chroicocephalus ridibundus
クイナ(水鶏、秧鶏、水雉、Rallus indicus)クイナは、本州南部では、典型的な冬鳥の一種ですが、普段は、湿地のヤブの中に隠れているのでなかなか遭遇できません。
カワセミ(翡翠、翡翆、魚狗、川蟬、Alcedo atthis)カワセミは冬鳥でなく、留鳥ですが、真冬にもっとも見つけやすいです。理由は、(真冬は完全に落葉した樹木の)枝にとまって獲物を探す習性があるからです。
カワセミ(翡翠、翡翆、魚狗、川蟬、Alcedo atthis)エビ(?)を捕まえたようです。
オシドリ(鴛鴦、Aix galericulata)動物園でも観察できますが、やはり野生のオシドリはいいですね。

オシドリ
(鴛鴦、Aix galericulata)オスのカラフルさには圧倒されます。RGB、光の3原色をすべて含んでいて、どうしてこんな綺麗な野鳥が地球に誕生したのかと、見るたびに不思議な感動に包まれます。ちなみに、本来、オシドリは、日本周辺の東アジア地域でしか観測できません。アメリカ大陸には、類似種のアメリカオシがいます。
スズガモ(鈴鴨、Aythya marila )オス。スズガモは通常、海でのみ観察できる冬鳥です。豊橋のある渥美半島では、こういった海にいる冬鳥も観察できるので、ありがたいです。
スズガモ(鈴鴨、Aythya marila )メス
ヨシガモ(葦鴨、Anas falcata)ヨシガモは、東アジアと極東ロシア付近だけに分布する野鳥で、東海地方では、典型的な冬鳥です。カナダのバンクーバーに行って、冬鳥を観察した経験から、オナガガモ、オカヨシガモ、マガモ、ハシビロガモなど、日本でも普通に見られるカモがカナダでも観察できる反面、ヨシガモ、トモエガモなどは全く見られないので、本当に貴重なんだなあ、と実感しました。個人的には、最近は豊橋周辺の海でよく観察していますが、淡水域にも、本来は飛来するカモです。ほかのカモ類と比べ絶対数が少ないこともあり、世界的に準絶滅危惧種に指定されています。
ヒメウ(姫鵜、Phalacrocorax pelagicus)環境省では絶滅危惧IB類に分類されています。こんな希少な冬鳥が豊橋周辺の海で観察できるのは、驚きです。
ウミネコ(海猫、Larus crassirostris)がセグロカモメ (背黒鴎, Larus argentatus)に追われてとまっていた場所を追われている様子。足の色が黄色なのがウミネコ、ピンク色のほうがセグロカモメ
ウミアイサ(海秋沙、Mergus serrator)オス、名前の通り、海にいる冬鳥の一種です。
ウミアイサ(海秋沙、Mergus serrator)メス

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