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初夏の輝き:一期一会

台風が来たり、猛暑日があったり、天候の抑揚が例年になく激しいように感じます。

植物・昆虫・野鳥の世界では、天候の変化を感じてか、例年の初夏よりも少し早く、それぞれの種の最盛期を迎えているようです。

植物なら、その花の満開期、昆虫(特に蝶)なら、それが最も多くみられる時期、夏鳥に代表される野鳥(オオルリなど)なら、日本に来てから、「オス」のさえずりにはじまり、ペア作り、巣作り、幼鳥への給餌期まで、あっという間に進行しているように思います。

これを最も顕著に感じるのは、たとえば、ある週の週末に観察できた風景が、次の週末には、全く観察できず、すっかり景色が変わってしまうことが、しょっちゅうあります。初夏がその変化の速さをもっとも感じます。

こういう状況を観ていると、いやがおうでも、Don’t miss a chance (機会を逃すな)ということを再考させられます。日本にある言葉なら、「一期一会」といってもいいかもしれません。

自分自身、振り返ると、結構、チャンスを逃してきたなあ、と反省します。変化の激しい自然界から、また、人生教訓を教えられている今日この頃です。

オオルリ(大瑠璃、Cyanoptila cyanomelana)。口にはヒナに与える餌をくわえています。日本に飛来してしばらくは、樹木のてっぺんで、綺麗な声でさえずっていましたが、今はもう、静かに採餌活動に励んでいます。
オオルリ(大瑠璃、Cyanoptila cyanomelana
ミソサザイ(鷦鷯、Troglodytes troglodytes )。日本で最小の野鳥。さえずる声はとても大きいです。
ノジコ(野路子、野地子、Emberiza sulphurata
ノジコ(野路子、野地子、Emberiza sulphurata)。「さえずり」でメスにアピールしています。ノジコもペアができると巣作りに励むことになります。調べたところ、ノジコは、日本の本州だけで繁殖する夏鳥のようです。
ゴジュウカラ(五十雀、Sitta europaea
ウラナミアカシジミ(裏波赤小灰蝶、Japonica saepestriata) @葦毛湿原
ミズイロオナガシジミ(水色尾長小灰蝶、 Antigius attilia)@葦毛湿原
ササユリ(笹百合、Lilium japonicum
シラネアオイ(白根葵、Glaucidium palmatum Siebold et Zucc.)