日別アーカイブ: 2022年10月12日

2022 神無月の自然観察

秋らしい日もあれば、肌寒かったり、暖かかったり、今年の10月は気候変動が大きいようです。

アサギマダラ(浅葱斑、Parantica sita
アサギマダラ(浅葱斑、Parantica sita

アサギマダラは、蝶にしては、珍しい、「旅する蝶」です。ここ東海地方では、10月に最もよく観察できます。

一方、9月10月は旅鳥に出会える季節です。ヒタキ類の一部(例 エゾビタキ)やシギ・チドリの仲間のほとんどは、繁殖地(北極海沿岸、シベリア、アラスカなど)と越冬地(東南アジア、オーストラリア、アフリカなど)の中継地として、日本に、ちょっとだけ立ち寄ります。このような野鳥は旅鳥と呼ばれます。春の渡り(4月5月)でも見られることがありますが、秋の渡りのほうが数が多い種類の野鳥が結構います。エゾビタキ、オグロシギなどは、この代表例かと思います。なお、日本で繁殖する夏鳥(代表例 ツバメ)も、ほとんど9月10月に南の越冬地に帰っていきます。

小さい野鳥が、世代を変えながらも、毎年地球上を何百キロ、何千キロも飛翔し、繁殖地と越冬地を、途中、中継地を経て往来しているという事実は、奇跡としか思えません。

エゾビタキ(蝦夷鶲、Muscicapa griseisticta
エゾビタキ(蝦夷鶲、Muscicapa griseisticta
エゾビタキ(蝦夷鶲、Muscicapa griseisticta
コサメビタキ(小鮫鶲、Muscicapa dauurica
コサメビタキ(小鮫鶲、Muscicapa dauurica
ウズラシギ(鶉鴫、Calidris acuminata
ツルシギ(鶴鷸、Tringa erythropus
ツルシギ(鶴鷸、Tringa erythropus
オジロトウネン(尾白当年、Calidris temminckii)、トウネンと異なり足が橙色です
オジロトウネン(尾白当年、Calidris temminckii
オグロシギ(尾黒鷸、Limosa limosa
オグロシギ(尾黒鷸、Limosa limosaオオソリハシシギ(大反嘴鴫、Limosa lapponica)
オオハシシギ(大嘴鴫、Limnodromus scolopaceus )
オオハシシギ(大嘴鴫、Limnodromus scolopaceus )
オオハシシギ(大嘴鴫、Limnodromus scolopaceus )
オオハシシギ(大嘴鴫、Limnodromus scolopaceus )(左)、アオアシシギ(青足鷸、Tringa nebularia)(右)
オオハシシギ(大嘴鴫、Limnodromus scolopaceus )とセイタカシギ(背高鷸、Himantopus himantopus
セイタカシギ(背高鷸、Himantopus himantopus
タシギ(田鴫、Gallinago gallinago