残暑続いてます コメントを残す 今年の8月は、乾燥して暑い日が続きました。その後、台風が来て、しばらく雨が降り、ちょっとだけ涼しくなりました。台風が去って、9月になりましたが、まだまだ残暑が続いています。自然観察は、昼間の猛暑を避け、できるだけ早朝や夕方に行っています。9月になって、花、鳥、むしなどが、着実に秋に向かって様子が変わってきたなあ、と実感しています。 カササギ(鵲、magpie, Pica pica)。おなかが白く、背中の羽がコバルト色、尾羽に濃いメタリックな緑が混じっていて、とても美しいなあ、と感じました。かつてアイルランドのTrinity Collegeの芝生で観たことがあります。世界に広く分布している野鳥ですが、日本では、局所的にしか観察できません。 カササギ(鵲、magpie, Pica pica) ウズラシギ(鶉鴫、sharp-tailed sandpiper, Calidris acuminata), 国際的に絶滅危惧Ⅱ類に分類されます ウズラシギ(鶉鴫、sharp-tailed sandpiper, Calidris acuminata) キリアイ(錐合、broad-billed sandpiper, Limicola falcinellus)、ウズラシギもそうですが、キリアイなど、シギやチドリの仲間が干潟で観察できるということは、「秋」がはじまっていることを意味します。このような旅鳥は、春に南半球から、日本や中国を経由して、夏に北極に近い場所で繁殖活動を行い、秋になると、再び、日本や中国を経由して、南半球まで旅するパターンが多いです。小さい野鳥ですが、猛烈な飛行距離で移動するエネルギーを必要とし、いろいろな国の干潟で、干潟の土の中の生物を食べながら、羽休めし、エネルギーを蓄積しているのでしょう。我々は、その一端を観察させてもらっていることになります。 キリアイ(錐合、broad-billed sandpiper, Limicola falcinellus) コアオアシシギ(小青足鴫、Tringa stagnatilis), ダイゼン(大膳]、Pluvialis squatarola), アオサギ(青鷺、蒼鷺、Ardea cinerea)@東三河 ハマシギ(浜鷸 、Dunlin, Calidris alpina) ハマシギ(浜鷸 、Dunlin, Calidris alpina) トウネン(当年、 rufous-necked Stint, Calidris ruficollis) オバシギ(尾羽鷸、great sandpiper, Calidris tenuirostris)、国際的には絶滅危惧IB類に分類されています オバシギ(尾羽鷸、great sandpiper, Calidris tenuirostris) オオメダイチドリ・幼鳥(大目大千鳥、greater sand plover, Charadrius leschenaultii)、他のチドリとは異なり、繁殖は中央アジアで行われる珍しいパターンのチドリです。以下のメダイチドリと比較して、嘴が頭部の直径の半分以上ある点で識別しています。また、チドリ類の中で、かなり大きいので目立ちます。 メダイチドリ幼鳥(目大千鳥、Medai Plover, Charadrius mongolus)。オオメダイチドリの幼鳥に似ていますが、体全体の大きさが、オオメダイチドリに比べて小さいのと、嘴が短いので、たぶん、メダイチドリの幼鳥だろうと判定しています。 メダイチドリ・成鳥(目大千鳥、Medai Plover, Charadrius mongolus)。成鳥だと胸の付近が橙色になります。 メダイチドリ・成鳥(目大千鳥、Medai Plover, Charadrius mongolus) ダイシャクシギ(大杓鷸、Eurasian Curlew, Numenius arquata)、おなかの部分の羽が白いので、ホウロクシギと区別できます。中央アジアから北欧にかけて繁殖活動する種類です。冬は日本のほかアジア沿岸部、南アフリカ沿岸部などで過ごすようです。 ホウロクシギ(焙烙鷸、Far Eastern Curlew, Numenius madagascariensis) チュウシャクシギ(中杓鴫、whimbrel, Numenius phaeopus)? チュウシャクシギ 幼鳥?(中杓鴫、whimbrel, Numenius phaeopus) エゾビタキ(蝦夷鶲、Muscicapa griseisticta)。都市公園で「秋」の渡り鳥の一種であるエゾビタキが観察できました。ちなみに、エゾビタキは、「春」の渡りは、日本を通過しないことが知られており、観察できるのは、ほぼ「秋」だけです。遠い木の枝に一瞬、とまったところを撮影したので、証拠写真程度の解像度です。 クサシギ(草鷸、Green sandpiper, Tringa ochropus)@東三河。日本では旅鳥・冬鳥に分類されるクサシギですが、よく観察に行く河川では、意外にも初めて観察しました。 アオバト(緑鳩、Treron sieboldii)@東三河。アオバトは近くに来てくれることは稀なので、ラッキーな瞬間でした。留鳥ですが、主に8~9月に海辺に(海水を飲みに)よく飛翔してきます。3月にシンガポール植物園でアオバトによく似たコアオバトを観察していますが、アオバトは、日本、中国、台湾にしかいません。 ミズオトギリ(水弟切、Triadenum japonicum)@葦毛湿原、8~9月の夕刻に花が咲きます ミズオトギリ(水弟切、Triadenum japonicum)@葦毛湿原、8~9月の夕刻に花が咲きます ヒメミミカキグサ(姫耳掻き草、Utricularia minutissima)@葦毛湿原、絶滅危惧ⅠB類 ヒメミミカキグサ(姫耳掻き草、Utricularia minutissima)@葦毛湿原、絶滅危惧ⅠB類 オニノダケ(Angelica gigas)@葦毛湿原 ワレモコウ(吾亦紅、吾木香、吾妹紅、Sanguisorba officinalis)@葦毛湿原 ホンゴウソウ(本郷草、Andorius japonica)@葦毛湿原 ハンミョウ(斑猫、斑蝥)(beetle, Cicindela japonica)@葦毛湿原。この時期、葦毛湿原に行くたびに、ハンミョウを探しています。