透明な空に向けて…

昨年、豊橋技術科学大学は創立40周年記念を迎えました。20年ほど前までは、自分がここに来ることは全く想像もしませんでしたが、すでに技科大の歴史の1/3以上にかかわってきており、技科大での生活が当たり前になっている今を思うと、とても不思議な気持ちになります。40周年記念で、昨年11月技科大の構内の一角に東海地域(愛知県、岐阜県、三重県)にのみ自生する準絶滅危惧種のシデコブシが植樹されました。豊橋市が位置する渥美半島では、田原市に自生地があり、いつかは訪れてみたいと思っていたので40周年記念で、あこがれのシデコブシ植樹のニュースを聞いたときは、ひとりで「よっし」と喜びを隠していました。本当は自然に自生している個体をみたかったのですが、とにかく近くで見られるだけで幸せです。

そんなわけで、つい最近1輪の花をみかけたところで、早速カメラをもって構内にあるシデコブシを撮影してきました。類似する樹木としてはハクモクレン(Magnolia denudata)やコブシ(Magnolia kobus)が有名ですが、ハクモクレンは花びらが幅広く厚みがあり派手な外見です。コブシは、花びらが細長い点は共通ですが、花びらが6枚なのに対して、シデコブシは8枚以上観察されます。昨年、国際コンペのPlantCLEF2016で1000種類の植物に関して研究室の学生君のおかげで世界最高鑑定精度を達成できましたが、この3種類を間違えずに識別できるかどうかはまだ未確認です。今後の課題ですネ(いったい何枚写真を撮れば、深層学習で訓練できるのだろうか…)。満開になるまで、しばらく見守りたいと考えています。


40周年記念の植樹プレート

シデコブシ(Magnolia stellata)

シデコブシ 透明な空に向けて何かを語りかけているように感じます…


豊鉄渥美線のシデコブシ電車

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